6月に入り、「自粛期間が終わり学校が始まったが、学校に行こうと思うと体調が悪くなる」「仕事に行かなくてはと思うが、朝起きれずどうしても行けない」といったご相談が増えて来ています。
そのような時にまずお伝えしたいのが、「行きたくない」と言って大丈夫、ということです。学校や仕事はどうしても行かなくてはいけないもの、休むなんて自分が弱くて甘えているからだ、とおっしゃる方も少なくありませんが、そうでしょうか。
突然話が変わるようですが、山の頂上を目指し登っているとします。歩いているのは、ある程度整備された登山道です。その途中で、道の先にクマが見えたら、大きな落石が起こりそうな気配がしたら、どうしますか。もしくは疲労困憊でこれ以上進むと倒れそうな場合はどうするでしょうか。このような時は、先に進まず、身の安全を確保し、必要に応じ救助要請をし、生きて帰らなくてはいけません。危険を察知できずに先に進むと、命に関わる結果になってしまうかもしれません。
学校や仕事も同じではないでしょうか。このままでは、自分にとって危険な状況になると察知して、心や身体が危険信号を出している時には、無理をして進まずに、安心できるところでまずは休息をとって、落ち着いてからどうしたらいいか考えればいいのです。他の人が行く道だから自分も行かなくてはいけないということはありません、「行きたくない」という気持ちは大事にしていいんです。そう思えたことが、辛い状況から抜け出す初めの一歩になると思います。学校に行くこと、仕事に行くことより、あなたが健康でいること、生きていることがずっと大事なことだと思います。
一人で考えていると苦しくなったり、どうしたらいいかわからなくなることもあると思います。そのような時には、あなたの気持ちを大切にしてくださる方に相談してみてください。
当院でも学校や職場に関するご相談に対応しておりますので、お一人で悩まずにお気軽にご相談ください。
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